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主催&主演・高橋裕哉インタビュー! 石川県復興公演『ロミオ&ジュリエット』


 元Kバレエカンパニー・プリシパルの高橋裕哉が、2024年1月に発生した能登半島地震の復興支援としてチャリティ公演L’ART GROUP PRESENTS 石川県復興公演『ロミオ&ジュリエット』を2025年1月8日(水)から1月10日(金)に大田区民ホール アプリコにて開催する。


 主催・主演を務めることになった経緯や本公演の思いについて、インタビューに応じていただいた。


― まず、石川県復興支援のチャリティ公演を開催するきっかけを教えてください


 2024年元旦に能登半島地震が起きたとき、まず、日本人として何かできないかという思いがありました。

被災地の輪島市を訪れ、知人を通して石川県の馳(はせ)県知事にお会いしました。文化芸術の力で支援を届けたいという想いに共感してくださり、復興支援のチャリティ公演を行うことに決定しました。

 企業の方々にもご協力いただいて、北國新聞でも本公演について取材していただくことになりました。


― 『ロミオ&ジュリエット』を演目に選んだ理由は何ですか?


 この作品は、2つの家系が対立する物語ですが、終盤では支え合うというテーマが描かれています。2011年の東日本大震災のときもそうですが、能登半島地震は石川県民だけの問題ではなく、日本人として支え合う。この「支え合う」精神が「ロミオ&ジュリエット」に通じていると思いました。


― 高橋裕哉さんはロミオ役ですが、ジュリエットはダブルキャストで、長崎真湖さん(元遼寧バレエ団・プリンシパル)は何度も共演されていますが、海外からのゲストダンサーは初共演になりますね。


 僕の先輩がマイア・マッカテリさん(オランダ国立バレエ/プリンシパル)とダンスパートナーだった縁で、今回出演していただくことになりました。


― それにしても、出演者が豪華です!東京バレエ団、牧阿佐美バレヱ団、東京シティ・バレエ団、谷桃子バレエ団、スターダンサーズ・バレエ団、元K-BALLET COMPANYのプリンシパルやソリストが勢ぞろいですね。


 今回とても嬉しいのは、深い縁のある方々といっしょに舞台をつくっていけるという点で、非常に思い入れのある公演になると思います。

 僕がバレエをはじめたきっかけが、今回ベンヴォーリオ役で出演していただけることになった今井智也(谷桃子バレエ団・プリンシパル)です。大川バレエ教室で主役を踊っていたのが今井さんだったんですが、男性ダンサーってこんなにカッコ良くなれるんだな、と思ったのを覚えています。

 その後、発表会で共演することになったとき、僕のヘアメイクもしてくれて、ピルエットを見てくれたり、直前まで教えてくれたりした。今井さんも踊るのに、他の人の世話をしてくれる。そういう人ってあまりいないと思うんですよね。尊敬しているダンサーです。


― 今回は、その発表会以来の共演になるんですか?


 はい、16年ぶりになりますね。僕が14歳のときに海外留学して以来、一度もお会いしていないので楽しみです。


― ほかの縁のある方とは?


 当時お世話になった大川バレエ教室の先生のご主人が舞台美術を手掛けていただくことになり、チューリッヒ・ダンス・アカデミー留学時代の担任の先生おふたりに監督と監修を担っていただくことになりました。


― 振付のジョバンニ・ディ・パルさんとの出会いを教えてください。


 21歳の頃に〈Bright Step 2017〉の公演で、『ロミオとジュリエット』より"寝室のパ・ド・ドゥ"をジョヴァンニさんの振付で踊っていますので、10年前からつながりがありますね。


― 今回プロデューサーと主演の兼務は大変だと思いますが、もっとも苦労されている点は?


 時間が限られた中で、一つの作品としてまとめるのは大変ですが、みんなで一つの全幕作品を創り上げるのは楽しいです。プロデューサーとしては、すべて自分で判断をしなくてはいけない大変さもありますが、ほかにも事業をしているので慣れましたね(笑)。


― 高橋さんは、総合コンサルタント会社の代表取締役でもありますね。ダンサーと企業の取締役と、人の何人分も生きている感じですね。どうしたらそんなことが可能なのでしょうか?


 自分に制限をかけてないだけです(笑)。12時から17時まで就寝して、それから現在手掛けている海外のビジネスをします。朝6時からスタジオで自主レッスン、9時から日常業務がスタートする生活です。


― 超人的なスケジュールですね!起業家として、求めているものはありますか?


 2020年12月に会社を設立して4期目になりますが、自分の経験を若い世代と共有したい。今後の日本を担う人材を育てて、「世界に出ましょう!」と後押しできたらと思います。


― 社会に還元したいという思いが、チャリティ公演にも通じていますね。


 芸術を介して社会に貢献したい思いは常にあります。ダンサーとして良い形で総合芸術に携わっていきたい。公演を観に来ていただくことが何よりも嬉しいので、劇場でお待ちしています。


L’ART GROUP Presents

石川県復興公演「ロミオ&ジュリエット」

2025年1/8(水)~10(金)大田区民ホール・アプリコ


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